大きすぎた代償

 もねさん、本日病院でレントゲン撮影。骨のくっつきかたが悪く、金属のブレートでさらにがっちりと固定されてしまった。もうそろそろ外せるかもと思っていたのに、あと数週間は着けたままになりそうだ。今年の夏は始まることなく終わってしまったも同然。かわいそうな、もねさん。

 もねの名誉のためにあえて説明するが、もねは決して脚が悪いわけではなく、骨が弱いわけでもない。その証拠に、普通に遊んでいてけがをしたことはほとんどない。骨折したのはすべてディスクかボールで遊んでいる最中の、キャッチした前後である。

 もねはボールやディスクに対して執着がすごく強いので、スライディングしながらでも根性でキャッチしようとする。きちんと整備された芝生のグラウンドならば問題ないが、スライディングしたときに爪が引っ掛かるような地面だと危ない。何百回に1回、突き指のような状態になってけがをする。そして運が悪いと骨折する。たぶんそういうことである。

 骨折した4回のうち3回は、草がまばらに生えたちょっと硬めの土のグラウンド。もう1回は、表面はふかふかだが下の方が凍ってざくざくになった雪原だった。

 何度も骨折させて、もういい加減、どういうところでどういうことをすると骨折しやすいかは分かっていた。

 だからワシはもう、もねとディスクで遊ぶのはほとんどやめていた。やるとしても、ここなら大丈夫だろうというきれいな芝生の上でだけ。多くても1カ月に4、5投程度にしていた。

 家の中でボールで遊ぶときも気を付けていた。カーペットの上なので爪が引っ掛かる危険は少ないが、それでもスライディングをさせず、走り抜けながらキャッチできるように工夫していた。

 それなのに、ああ、それなのになぜだ?!

 元気なもねさんとあと何回、楽しい夏を迎えられるか分からない。それなのにこんなことにしてしまうなんて・・・